2011年11月10日木曜日

音楽環境の改善 その2

小さい頃に読んだオーディオの本に、こんな事が書いてありました。オーディオシステムの機材を入れ替える場合に効果が大きいのは音の入り口と出口だと。当時の状況ではレコードプレイヤーとスピーカを変えるのが一番効果的ということです。音の入り口がデジタル化している現在では音の出口を変えるのが一番効果的ということになります。外に持ち歩くオーディオ環境を改善するには、ヘッドフォン(イヤフォン)をどうするかを第一に考えるべきということでしょう。

前回書いたのですが、自分はカナル型イヤフォンが駄目です。もっというとインナーイヤーでも密閉型だと駄目です。ところがカナル型全盛の今、高音質を謳っているステレオイヤフォンの多くがカナル型となっています。インナーイヤーの開放型イヤフォンの選択肢は比較するとほとんど無いと言って良いくらいです。この少ない選択肢を調べてみた結果、自分として興味が湧いたのが2つ、Piano Forte IIとNW-STUDIOでした。価格的にも数千円というラインなので、両方とも購入して試してみました。

Piano Forte II(ピアノフォルテII)

最初はファイナルオーディオデザインのPiano Forte IIです。

パッケージは紙製でちょっと安っぽい感じがします。価格は3千数百円というところで、電気屋さんのポイントを使って1,500円くらいで購入しました。ファイナルオーディオデザインの製品としては信じられない程安い価格です。


何故にPiano Forte IIに興味を持ったかというと、当然それはホーンスピーカーの理論をイヤホンに応用」この1点です。音の開口部を見てみると、通常のイヤフォンとの違いが一目瞭然です。

そして、この形故に装着位置が極めてシビアです。うまく調整しないと籠もったような音になります。自分としては開口部が耳道の方向に丁度合うような位置が良いように思いました。

肝心要の音ですが、通常のイヤフォンより音の厚みがあるように思います。それと中音域の音は良く出ている気がします。ただ、自分が良く聴くJ-Popsだとあまり高音がきれいに鳴らないせいか、感動するほど音が良いという感じにはなりません。ところが家にあったCAVALLERIA RUSTICANAを聴くと状況が一変しました。このイヤフォンの特徴である音の厚みがオペラとマッチするのか、他のイヤフォンで聴くときにあるスカスカした感じが無くなります。でも、自分クラッシック系はほとんど聴か無いのですよね。

NW-STDUIO

次はナインウェーブのNW-STUDIOです。ナインウェーブって会社知っていましたか?私は知りませんでした。会社の概要を読むと2010年3月誕生と書いてあるのでかなり新しい会社です。


パッケージはこんな感じで、イヤフォン売り場に普通にぶら下がっていそうですが、これがなかなか置いている店がありません。自分はビックカメラで見つけましたが、前面に押し出している感じではないので、良くみないと見逃してしまいます。価格は5千数百円でした。

何故にNW-STUDIOに興味を持ったかというと、それはDual Anti-Standing Wave Systemを採用しているからです。この技術はM.I.Labs社が開発した技術と説明されていますが、M.I.Labs社を知っていましたか?会社の沿革を読むと元々がソニー株式会社生命情報研究所なのです。井深さんの肝いりの会社で、現在の役員にCDの中島さんがいたりと侮れない会社のようです。


そういえばこのイヤフォン見た目にちょっと特徴があります。通常のステレオイヤフォンに必ずあるLRの表記がありません。

では、どのように判別するかというと、この写真の通り9Wという文字の色、赤と白で判別します。そうです、RCAラインケーブルなどの端子の色と一緒なんで分かるでしょ?ってことらしいです。それも分からない人は相手にしていないって事じゃないですよね?

肝心の音ですが、これは店で試聴した際に驚きました。非常に綺麗な高音がでます。煌びやかというよりは綺麗なという形容詞を使いたい音です。それでいて全域に渡って自然な音。低音がやや不足している感じでしょうか。そういえば、Piano Forte II程ではないですが、NW-STUDIOも装着位置をちゃんとする必要があります。そうしないと本当にスカスカの低音になってしまいます。ちょっと厚めのイヤーパッドも意味があるのでしょうね。普段聴いているJ-Popsは圧倒的にNW-STUDIOの方が良い音で聴けるので、こちらを常用しています。

この上のモデルでNW-STUDIO Proというモデルがあります。価格が3倍くらいになりますが、こちらは試聴できなかったので購入しませんでした。試聴していたら買っていたかもしれませんが、必ずしも上のモデルが好みの音となる訳でもありませんし、今はNW-STUDIOに満足しています。

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